バナナビ Bana Navi
バナナQ&A
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バナナの語源は?
「バナナ」の語源は、アラビア語で「手足の指」を意味する「banan」と、西アフリカの言語で、「(複数の)指」を意味する「banema」に由来しているという2つの説があります。これがアフリカのギニアに伝わり、コンゴ川の河口にあるその名も“Banana” という港から英語圏に伝わりました。また、サンスクリッド語のベルナ・ブシャ(Veranabusha)が訛ってヨーロッパに伝えられ、広がったものとも言われています。
ちなみにバナナを取り扱う会社では房のことを「ハンド」と呼びます。 -
バナナの歴史は?
バナナは、熱帯アジアのマレーシア地方原産と言われています。バナナの歴史はとても古く、現在のような、種無しバナナができたのは、紀元前5千年~1万年前も昔です。その後、インド、エジプトやアフリカへと伝わって世界へ拡がることになります。
実はバナナにはもともと種があったのです。しかしなんと、偶然の産物で種なしバナナは誕生し、人間が栽培化したものが現在のバナナなのです。種がないので株分けするんですよ。現在、多くの農園は、苗木の生産を組織培養方法にて繁殖しております。 -
バナナはいつ日本に来た?
正式に輸入したのは1903年(明治36年)で、台湾バナナです。日本では、ポルトガル人宣教師から織田信長に献上されたものがバナナ1号と言われています。バナナはマレー半島からミャンマー、インド、紀元前2千年には東アフリカ、マダガスカル、コンゴ、15世紀には西アフリカ、カナリア諸島、キューバ、メキシコ、ブラジル…そして日本にやってきました。バナナは世界一周をしたことになるのです。およそ1万年の旅をして、日本へやってきたと考えるとスケールの大きさを感じます。
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バナナは何の仲間?
バナナは単子葉類植物網バショウ科バショウ属(MUSA)の多年生草本。その大きさから「バナナの木」と呼ばれ、バナナが木に実るように思われがちですが、バナナは世界一大きい草の仲間です。世界一大きい草と分かっても、ちょっと実感し辛いですよね。
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バナナの部位の呼び方は?
- CROWN(クラウン)
- 房の茎部分のことを指します。
- NECK(ネック)
- クラウンのすぐ下にある軸の部分のことを指します。
- FINGER TIP(フィンガーティップ)
- 果指の先で、花が付いていた部分のことを指します。
想像力を膨らました「王冠」や「首・指」などの呼び名はユニークでちょっと楽しいですね。
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バナナは世界で何種類?
バナナは世界に100~300種類以上あります。交雑種により分類が難しい植物のため、正確な数字はまだ不明です。食用(生食用・料理用)としての商業用栽培種は数十種類で、日本が輸入しているのはほとんどが生食用です。
世界で生産されているバナナのうち、生食用は約73%で、調理用が約27%です。調理用バナナは、あまり店頭で見ることが多くないと思いますが、近年果物専門店や食材店で簡単に手に入るようになり、煮たり揚げたりするだけでなくカレーに用いることもあります。 -
バナナの種類は?
- フィリピンバナナ
- 店頭でみるほとんどが「キャベンディッシュ」種の仲間です。厚い皮をして日持ち良く、甘みが強くてさっぱりとした甘みです。
- 台湾バナナ
(北蕉・仙人種等) - 昭和初期から中期にかけて高級品として重宝されました。「北焦」という品種がメインですが、最近では「仙人種」も増加。フィリピンバナナに比べると果実が短めでやや太く、果肉は緻密でねっとりした舌触り。甘くて濃厚なのも特徴です。
- エクアドルバナナ
- 「グラネイン」という品種が多いです。見た目はフィリピンバナナに似ていて、深みのある甘さです。
- モンキーバナナ
- 「セニョリータ」という品種。一般的なバナナの半分の大きさで、皮は薄く、果肉はやわらかくて濃厚な甘みです。
- レッドバナナ
- 「モラード」という品種。果皮の色が赤茶色っぽくなるのが特徴。味は一般的なバナナと同様さっぱりとした甘さがあります。
- 島バナナ
- 主に、沖縄や奄美諸島で栽培されている小型のバナナです。味は濃厚で、適度な甘味と酸味があります。
- ピサンマスバナナ
- 「モンキーバナナ」によく似ており、「黄金バナナ」とも呼ばれております。果肉が薄く、果房が小さく、味は濃厚な甘みがあり、ねっとりした食感です。
- 調理用バナナ
- 熱帯アジアや南米などで、主食として食べられています。果肉は硬く、生で食べてもおいしくないため、調理して食べるバナナです。バナナチップの原料の一つです。
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バナナは日本で採れる?
日本でもバナナの栽培は行われており、沖縄県や鹿児島県奄美諸島、宮崎県が主な産地です。自家消費と地域内での消費がほとんどのため、あまり店頭で見かけることはありません。国内での年間生産量は約249.4トン、栽培面積は約52.5haで、出荷量は約228.3トンです。
(果物ナビ) -
バナナの生育条件は?
温暖、湿潤な気候のもとで生長に適しています。北緯30度から南緯30度までの一帯はバナナベルト地帯と呼ばれ(バナナの楽園)、平均気温27度、年間降水量2500mmの熱帯性気候です。
国内のバナナ育成環境についてですが、バナナは15度以下になると枯れはしないものの、生長が止まってしまうとも言われるので、温室であることが必要となります。主要産地はこのような高温で湿潤な気候の地域に分布しているのです。バナナの栽培は限られた場所でしかできないということですね。 -
バナナはどう生える?
花の蕾の一列一列が未成熟なバナナを持っており、この未成熟なバナナは最初下向きに育ち、蕾が次第に落ちてバナナの果掌(房)が一列ずつ生長していきます。太陽光を受け活性化したホルモンの働きで「背地性」という重力に逆らって上向きに生長する現象がおきた結果、バナナはあの曲線を持つ姿となるのです。 バナナの木をバンチ(BUNCH=全房)と呼びますが、1つのバンチにはハンド(HAND)と呼ばれる果房が10房程ついており、バンチは約25~30kgのバナナを支えています。
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バナナに病気はある?
パナマ病…病菌が根から入り偽茎や葉が黄色く変色し枯れてしまう病気です。
シガトカ病…葉の裏の気孔から菌の胞子が入り、葉脈にそって黄色の条斑を生じ、葉が枯死して垂れ下がります。キャベンディッシュ、仙人種、北蕉がこれに弱いです。
フレックル…雨に混じった菌の胞子によって葉や果実に感染して小さな斑点症状となります。
バンチトップ…バナナアブラムシが病気をもたらして偽茎の伸長を止めたり、枯らしたり、実らなくする病気です。
モコ病…葉鞘と葉身の接合部分が腐敗し、葉が枯死します。 -
バナナの天敵は?
- バナナセリの幼虫、バナナクキゾウムシ、バショウゾウムシは茎などに食害をもたらし、バナナアブラムシはバンチトップをもたらす害虫です。
- バナナは台風に弱いです。巨大な草本であるバナナは強風に対する抵抗性が弱く、特に全房がついている樹では容易に倒状してしまうのです。
- バナナは異常気象にも弱く、近年もエルニーニョ(海面が高くなる)などの影響で収穫量が減少する状態に陥ることもあるのです。
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バナナの「燻蒸」とは?
輸入バナナには、植物防疫法に基づく病害虫を対象として植物検査が行われます。国内の植物に害をもたらすような昆虫の上陸を阻止する為で、生きたアザミウマ、チチュウカイミバエ、カイガラムシ等が発見されると全て「燻蒸(くんじょう)」されます。「燻蒸」は、薬剤を密閉された倉庫の中でガス化して害虫を殺すものですが、燻蒸で使用される薬剤には、発見された害虫により臭化メチル、青酸ガス等に使い分けられます。
燻蒸にあたって考慮されること
- 十分な殺虫効果があること
- 植物に障害が出ないこと
- 食用とする場合は人間にとって害がないことが考慮され、薬量や処理時間が定められています。(植物防疫法)
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バナナに色を付けるとは?
輸入バナナは検疫の関係上、まだ熟していない“青”の状態のものが陸揚げされ、植物検疫検査を終えた後、バナナの加工業者によりバナナ熟成庫(通称:ムロ)に入れ、追熟されます。バナナの色を均一化する為に、植物ホルモンの一つ「エチレン」を用い、また、温度、湿度等を調整し、この追熟の加工工程を経てより美味しいバナナになっていきます。ちなみに、船便輸送中で黄色くなってしまったものは植物検疫法により輸入禁止となり、廃棄処分されます。
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バナナの栄養は?
バナナは、エネルギーとなる炭水化物、ビタミンCやビタミンB複合体をはじめとするビタミン類、カリウム、マグネシウム、鉄、カルシウムをはじめとするミネラル類、そして、植物性たんぱく質も僅かに含んでいるという見事なバランス栄養食。また、体内で消化されない食物繊維を多く含むため、肥満の予防、便秘予防、下痢止め、大腸癌予防等の効能もあります。逆に脂肪などは殆ど含んでいないので、ダイエット食に適しています。
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バナナはなぜ茶色になる?
バナナが成熟すると皮に現れてくる茶色い斑点をシュガースポットと言います。これが出てくると、糖度が増して甘くなっていることが分かるので、シュガー(甘い)スポット(目印)の名前が付いたと言われています。バナナはまだ皮が青いうちに収穫され、日本に輸入され店頭に並ぶまでに、だんだん緑色から黄色へと変化します。皮が黄色くなるについて、中身のでんぷんが分解されて、ブドウ糖や果糖という甘味のもとに変わるのです。シュガースポットが出始めた頃が食べ頃で一番甘く、風味がよくなります。
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バナナ生産の世界一は?
バナナの生産世界一はインドです。(1位がインドで、3,306万トン、2位が中国で2,378万トン、3位がインドネシアで874万トン、エクアドルは681万トン、フィリピンは594万トンと圧倒的にインドの生産量が多いのです!)
日本のスーパーの売場を見ると、インド以外の国のバナナを見ることが多いので、知らない人も多いと思います。インドが圧倒的な生産量を誇りますが、80%以上は、国内消費をしているため、ほとんど日本国内で見かけることは少ないのです。
(FAO統計データ 2021年) -
バナナの輸入元・産地は?
バナナは日本よりも南の熱帯・亜熱帯の地域で生産作物のため、そのほとんどを輸入にたよっています。その約8割がフィリピンからの輸入となっています。1割はエクアドル、あとの1割はメキシコ、ペルーといった中南米やベトナムなどの東南アジアから輸入しています。バナナ生産量世界一のインドですが、日本への輸入はほとんどありません。
【総輸入量は1,053千トン。1位がフィリピンで823千トン(78%)、2位がエクアドルで114千トン(11%)、3位がメキシコで71千トン(7%)】
(2022年 財務省貿易統計) -
フルーツに占めるバナナの輸入量は?
日本に輸入されている果物のうち半分以上を占めているのがバナナです。皆さんの食卓にも1年中バナナがあるのではないでしょうか。
バナナは他の果物に比べて輸入量が多く、日本の輸入果物の約6割を占めており、年間約1,053千トンにもなります。他の果物は?と言うと、2位にパイナップルが約176千トン、3位にキウイフルーツが約112千トン、4位にオレンジが約70千トンと続きますが、バナナがダントツで輸入量が多いのが分かるかと思います。他の果物と大きく異なり、1年中収穫ができ、且つ手軽に食べられ、消化に良いこと等が要因であると言われています。
(2022年 財務省貿易統計) -
バナナの消費量は?
日本では、一世帯当たり年間約19.2kg消費しており、りんご、みかん等を抜いて1位の消費量です。果物の消費量が落ち込む中、バナナの消費量はバナナブームの効果もあり、2009年には過去最高の消費量を記録しました。
手頃に食べられることに加え、健康に良いことや栄養満点なこともバナナが日本人に愛される理由なのでしょう。
(2022年 総務省統計局家計調査)